夜に焰え往く

ゲーム開発者ヤマトのブログです。主にゲーム開発系の記事を書いていくつもりです。

きみたちは「おしゃれキャット」をちゃんと観た事があるか?

気づいたら映画も観ないでゲーム開発と子守りだけで週末を過ごしてたので、少し前に観た映画の感想を。

 

おしゃれキャット ディズニー 1970

 

原題は貴族階級を意味するaristocratをもじってaristocat。洋画のタイトルはシンプルで良いね。ボクも生まれる10年も前の作品なので全然内容は知らなかった。

 

今日も日本中で人気のマリーちゃんが、ブティックや映画館や公園でイケてるボーイフレンドとおしゃれな日常を過ごす…そんな映画と思うでしょう?ところがどっこい、この映画は陰謀渦巻くサスペンスアクションとなっております。

 

大雑把な説明をすると、

「猫の親子(旦那なし)が飼い主のマダムから全財産を相続され、それにキレた使用人にこっそり捨てられるけど、野良猫トーマスの助けを借りて家に帰ってくる」

という話になっている。物語はネコ側と使用人側で進み、最後にまた合流する。

 

ネコ側はこの時代に流行ってたと思われる、

「育ちの良いお嬢さんが、下町育ちのガサツで粗野だけど人情あふれる男に惹かれていく」系の話で、トーマスと旅するうちに母猫ダッチェスが恋に落ちていく…

 

「おいマリーちゃん主役じゃねーのかよ」と思われるだろう。しかし、マリーちゃんは子猫なので、扱いとしてはガンダムキッズ紅一点のキッカ。そもそも顔も声(吹き替え)も可愛くないし、ダッチェスの妖艶な魅力に勝てる要素が1つもない。なんであんなに人気になったのかはディズニー七不思議に数えても良いと思う(何か理由があるだろうけど面倒臭いので調べてません

 

一方、使用人側は猫を捨てにバイクを走らせたら、なぜか2匹の野良犬に襲われる。野良犬は汚いおっさんの身包みを剥がそうとして、ディズニーお得意の追い掛けっこが実に10分近く続く。この辺りでボクは、おしゃれとはキャットとは何か?という哲学的な問いに辿り着いたけど、戦いはこれだけでは終わらない。後半、奪われた帽子と靴を取り返しにきた使用人と犬の第2ラウンドが始まる…ファイッ!もういいよそのくだり、さっきもやったじゃん。ダメージを受けて揺れるコックピットのアムロくらいしつこいよ。

しかも最後は、ネコをアフリカに出荷しようと用意した箱に、ネズミや馬に妨害されて詰め込まれ、逆に出荷されてしまう。子供向けとは言えあれでは助からないと思うので、良い子はお父さんで試さない事。

 

とまあ、散々言ってきたけど、野良猫のジャズバンドのシーンなどタイトルに恥じぬおしゃれ成分もところどころあるにはあるので、興味のある人は是非ご覧いただきたい。